漢方漫歩INDEXへ 食前・食間が普通食後は温湯で服用
漢方薬はいつ飲めばいいのか。よく服用時間についての質問を受ける。
食前・食間に飲むのが普通である。ただし、臭いが強いものや刺激性のあるものは、食後に飲む。また、六味地黄丸や婦宝当帰膠のように栄養豊富な薬を食前に飲むと、胃のもたれ感や食欲の減退をひき起こすことがある。こんな時は、食後に飲んでもさしつかえない。
慢性病など体力が弱っている人やお年寄りは、香砂六君子湯のような胃腸薬で、まず胃腸を整え、次の段階の治療を考えるとよい。
服用回数は通常一日二〜三回だが、胃腸の弱っている人は一〜二回でも良い。
一部の日本人は漢方薬を飲みなれていないため、過敏に反応することがある。このような人は、最初少なめに服用し、徐々に増量するのがよい。吐き気を治める薬を多量に飲むと、吐き出すことがある。この時は、少量を何回かに分けて飲むよう指導している。
水で飲むか、お湯で飲むかの問題もある。普通は水でもいいが、神経痛やリウマチで冷えを伴う時、さらに食後服用する場合は、温湯で服用する。葛根湯のような、発汗を促す薬の場合にも、温湯を使ったほうが発汗作用を助長してくれる。なお、カゼをひいた時には、それまで飲んでいた漢方薬は一時的に服用を控えて、カゼの治療を優先するのが常識だ。
漢方薬の服用法は、飲む人の状態を考えながら、臨機応変に対応していく必要がある。
路豪華(中国中医研究院広安門医院主治医師)讀賣新聞日曜版『漢方漫歩』1994年4月17日