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水虫退治に"名医"西洋薬と配合の妙

 水虫に悩む人には、憂うつな季節がきた。中国では水虫のことを「脚湿気(ジャオシーチー)」という。湿気からくる脚の病気という意味である。特に高温多湿な南の地方に多いことから、「香港脚」という呼び名もある。
 水虫は白癬菌というカビの一種である。気温が高く湿気の多いこれからの時期は、菌の活動も活発で、感染・悪化しやすい。特に通気性の悪い靴は大敵である。
 個人の体質も関係が深い。水分代謝が悪い人は、体内に湿邪がたまりやすく、感染する確率も高い。そのため、治療には外用薬と内服薬の併用が望ましい。
 中国で有名な水虫外用薬には、華陀膏や土槿皮チンキがあり、日本にも輸入されている。
 華陀は、中国三国時代の名医で、『三国志』の中にも関羽の外科治療をする医師として登場する。華陀膏は、華陀が作ったものではないが、効果が抜群によいことから、その名を冠せられたものらしい。
 この薬にはサリチル酸、安息香酸などの西洋薬に、蝋梅の花や蕾から抽出した蝋梅油が配合されている。蝋梅油には、強い抗菌・杭炎症作用や皮膚の再生作用がある。同様に、土槿皮チンキも上記のような西洋薬に加えて、ムクゲの木や根の皮から抽出したエキスを配合。いずれも西洋薬と漢方薬を巧みに配合しているのが特徴だ。
 内服薬として、竜胆瀉肝湯やよく苡仁湯のような、体内の余分な水湿を除く薬を併用するとよい。

路 京華(中国中医研究院広安門医院主治医師)讀賣新聞日曜版『漢方漫歩』1994/5/22



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