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「補腎+活血化お」で痴呆症予防

「私はアルツハイマー病」−レーガン元米大統領の告白には驚かされた。
痴呆症は、急ピッチで高齢化が進む日本でも他人ごとではなく、深刻な社会問題になりつつある。
 脳血管性痴呆症の場合、高血圧や動脈硬化などの成人病に注意し、血栓を予防することで発症を未然におさえることができる。漢方では、冠元顆粒のような活血化お{かっけつかお(血流改善)}薬が最も効果的だ。
 一方、アルツハイマー型痴呆症の場合は、原因が不明で、治療にも決め手がないといわれている。ただ、現代医学の検査によると、脳の萎縮と極端な脳血流の低下がみられることが判っている。
「中国漢方には「腎は骨をつかさどり、髄を生じ、脳は髄の海」という言葉があり、脳の萎縮を腎の精・髄の不足(腎虚)からくるものと考えている。したがって漢方のアルツハイマー予防法は、腎の精・髄をおぎなう補腎法と、脳血流を改善する活血化療法の、二つの組み合わせが基本になる。
 ところで昨年(平成5年)十一月、米国シカゴで開催されたアルツハイマー学会で、漢方薬の薬理に関する注目すべき報告があった。アルツハイマー型モデルマウスに、補腎薬の参草補血丸(さんじょうほけつがん)と冠元頼粒を組み合わせて投与したところ、記憶と関係が深いアセチルコリンの減少を防ぎ、記憶障害などの痴呆症状の進行を止めたというものである。「補腎+活血化お」は、古来老化防止対策にも用いられてきた方法である。この実験は、中国漢方の臨床経験を裏づけるものとして、非常に興味深い。

路京華(中国中医研究院広安門医院主治医師)讀賣新聞日曜版『漢方漫歩』1994/12/04



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